〜「どこまでが自分の家?」が3分で分かる〜
はじめに|「これって自分で直していいの?」と思ったことはありませんか?
マンションに住んでいると、こんな疑問を感じたことはありませんか?
- 玄関ドアが古くなったけど、勝手に交換していい?
- 網戸が破れた。
- ベランダに物を置いても大丈夫?ベランダの床に敷物(人工芝や置敷タイル、ウッドデッキ)をしても良い?
- 配管が漏れたけど、誰の負担になるの?
実はこれらすべて、
「専有部」「共用部」「専用使用部分」
という考え方を知っていれば、かなりスッキリ判断できるようになります。
結局のところ、管理規約で確認するのが確実ですが、なかにはそこまで細かく規定されていないことが多く、一般的な対応を示していきます。
そもそも「専有部」「共用部」ってなに?

まずは、とても大事な前提からです。
マンションは、
「みんなで持っている部分」と「個人が持っている部分」と「みんなで持っているけれど、個人が専用で使用する部分」が組み合わさってできています。
この区分を整理したものが、
- 専有部
- 共用部(法定共用部分)
- 専用使用部分(規約共用部分)
です。
専有部とは?|あなたが“自由に使える”範囲

専有部をひとことで言うと
区分所有者(あなた)が単独で所有している部分です。
一般的には、次のような場所が専有部にあたります。
- 室内の床・壁・天井(仕上げ部分⇨壁紙や下地の石膏ボードなど)
- キッチン・浴室・トイレ
- 室内の建具(室内ドアなど)
- 玄関ドアの錠や室内部分の仕上げ(塗装など)
つまり、
普段の生活で「自分の部屋」と感じている場所は、ほぼ専有部です。
専有部でできること
- 壁紙の張り替え
- キッチンやお風呂の交換
- 間取り変更(※条件あり)
比較的自由度は高いですが、
「何をしてもOK」ではありません。
ここで関わってくるのが、
次の記事で扱う 管理規約・使用細則 です。
共用部とは?|みんなで使い、みんなで守る場所

共用部をひとことで言うと
マンションの区分所有者全員で共有している部分です。
代表的な共用部はこちらです。
- エントランス・廊下・階段・エレベーター
- 建物の柱・梁・外壁
- 給排水管の共用部分
- 玄関扉(錠と内側仕上げ部分は除く)、サッシ
ポイントは、
自分の部屋の中にあっても共用部は存在するということ。
たとえば、
- 壁の中を通る配管(竪管(たてかん)と呼びます)
- 壁の中の構造体(柱や梁、コンクリート造の壁)
これらは室内にあっても、共用部であることがほとんどです。
共用部の工事は誰が決める?
共用部の修理や工事は、
- 総会(共用部の修繕は原則修繕積立会計からの支出となるため、取り崩しには総会で承認を得て予算化する必要があります)
- 理事会(点検報告や組合員から補修依頼があれば理事会内で検討します)
といった仕組みを通して決まります。
「勝手に直す」「自分のお金で工事する」という判断は、原則できません。
専用使用部分とは?|使えるけど、持っているわけではない

ここが一番ややこしいところです。
専用使用部分をひとことで言うと
共用部だけど、特定の人だけが使える部分です。
よくある例がこちら。
- バルコニー(ベランダ)
- 専用庭
「え?ベランダって自分のものじゃないの?」
と思った方、多いと思います。
でも実は、ベランダは共用部で、
使う権利だけが与えられているという位置づけなんです。
中古でマンションを購入された方が勘違いしやすいのは、
購入時にベランダの床に敷物(置き敷きタイル、人工芝、ウッドデッキ)が
設置してあったからマンションのもの(共用部)と思いがちですが、
個人のものとなります。
よくあるトラブルは、
大規模修繕工事時にベランダの床の敷物を一時的に撤去する必要があります。
その際の費用は原則個人負担になりますが新築時にオプションで設置された方などは、
「購入時に、そんな説明されていない」など費用負担の区分でトラブルになることがあります。
※ちなみに一時撤去する際は、
すべての作業【外す⇨保管する(原則室内)⇨再取り付け】
を個人で行うことは非常に難しいため、専門業者に依頼することが一般的です。
だから起きやすいトラブル
- 勝手に物置を設置する
※避難通路になっている場合が多く、大きなものは設置できない場合が多いです。 - 床材を変える
※床は下階へ直接音が伝わるので、管理規約や使用細則でフローリングNGとなっている場合
が多いです。(ただし、マンション用のフローリングは除く) - 喫煙・騒音問題
※このご時世、ホタル族(ベランダで喫煙)は減ってきましたが、やはりクレームはきます。
※過去には「隣人がベランダでBBQしている」とクレームが入ったことがあります。
皆様、マネしないように。管理規約にBBQ はNGと明記していないため、
火気の使用がNGとして注意した気がします。
これらはすべて、
「専用使用部分」という考え方を知らないことで起きやすい問題です。
なぜこの区分が大事なのか?

理由はシンプルです。
① 修理費用の負担が変わる
- 専有部 → 原則、個人負担
- 共用部 → 管理組合負担(修繕積立金)
② 勝手に工事していいかどうかが変わる
「知らずにルール違反」
が一番トラブルになりやすいポイントです。
③ 理事になったときの判断基準になる
感覚ではなく、
「区分」に基づいて説明できることが大切になります。
まとめ|まずはここだけ覚えてください!

すべてを完璧に覚える必要はありません。
まずは、この3つだけでOKです。
- 室内=全部自分のものではない
- ベランダは共用部
- 迷ったら管理規約を確認する(管理会社へ問い合わせる)
これだけでも、
マンション生活のトラブル回避力は大きく変わります。
今回は、
- 専有部
- 共用部
- 専用使用部分
という、マンション管理の超・基礎を解説しました。
そして次に知っておいてほしいのが、
👉 管理規約と使用細則
「何をしていいか・ダメか」を判断するルールブックです。
次の記事では、
分厚い規約を全部読まなくても理解できる考え方を、
同じくやさしく解説していきます。


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