【8時限目:マンション暮らしの基礎】理事会・総会って何を決めている?議題と流れを住民目線で解説

マンション暮らしの基礎

はじめに|「理事会」「総会」と聞いて身構えていませんか?

あなたの住んでいるマンションでは、毎年理事役員をどうやって決めていますか?

マンションに住んでいると、
ある日こんな案内が届くことがあります。

  • 「当マンションは規約に定められている通り、毎年輪番制で理事役員を選出しております。
    つきましては、貴殿が第○○期理事役員に選出されましたので通知いたします。
    ○月○日に〇〇マンション第〇〇期通常総会後に次期理事役員の役職決めを行いますのでご出席のほど何卒お願い申し上げます」

もしくは、ある日管理人さん伝に「来年理事やってくれないかって、今期の理事会から打診があるんだけど・・・」と肩を叩かれたり、、、

(そもそも、理事の成り手がいなく毎年同じメンバーで役職だけ交代しながら運営していたり)

正直なところ、
「よく分からないし、面倒そうだな…」
「まだマンションに住みはじめたばかりだし、ちょっと遠慮したいな」
「仕事が忙しく、土日も時間が…」
「外部に住んでいる(外部区分所有者)ので、理事会のためにマンション訪問するのが難しい…」
「子供がまだ小さく、土日に理事会に出る時間が…、ましてや平日なんて…」
「親の介護があり…」
「高齢だから若い人に…」
「nsjnxjahis…」
と上記のように「不安」や「面倒なこと」、「難しそう」、(言葉には出さないけどなんか億劫)と感じている方も多いのではないでしょうか。

でも実は、
理事会や総会は、ネガティブなものではありません。

マンションという大きな「共同住宅」を、いえ、最近の価値観で言うと「共同資産」について、
【資産価値を維持向上し、安心、安全に使うための“話し合いの場”】です。

この記事では、
初めて理事になった方や、これから総会に参加する方でも安心できるように、

  • 理事会と総会の違い
  • 何が決まり、何が決まらないのか
  • 会議はどんな流れで進むのか

を、住民目線でやさしく解説していきます。

※余談ですが、
もちろん、実務を行うなかで非常に意欲的な組合員さんと出会うこともあります。
私は技術職なので、大規模修繕工事の検討や、長期修繕計画の見直しのタイミング
(マンションにとっての岐路)で理事会に出席することが多く、
そのタイミングで理事役員に立候補する組合員さんを目にしてきたこともあります。
自分たちの意思でマンションをよくしていこうという気概のある方々でした。
そもそも世の中には、自主管理マンションという形態も多く存在します。
私自身、以前勤めていた会社で、
10棟・400戸を超えるマンション(団地型)で自主管理している管理組合様と
一緒にお仕事させていただいたこともありますが、
マンション管理のあるべき姿を垣間見た気がします。


そもそも理事会と総会は何が違うの?

まず、多くの方が混乱しやすいポイントから整理しましょう。

理事会とは|日常的な判断をする場

理事会は、
マンションの日常管理について話し合う場です。

  • 定期的に開催される(毎月〜数か月に1回など)
  • 理事長・副理事長・理事など、限られたメンバーで構成
  • 管理会社とやり取りしながら実務を進める
    (打合せ次第、議事録の作成は管理会社が行います)
  • 報連相(管理会社⇄理事会)

たとえるなら、
**理事会は「打ち合わせ」や「作戦会議」**のようなイメージです。


総会とは|マンション全体の最終決定をする場

一方、総会は、

  • 原則、年に1回(定期総会)
  • マンションの区分所有者全員が対象
  • マンションにとって重要なことを正式に決める場

つまり、
**総会はマンションの「最高意思決定の場」**です。
理事会で物事を決めたとしても、
最終的に総会で承認を得られなければ実行することはできません。

総会で決議する事項は管理規約で定められています。
管理規約や使用細則については以下の記事を参照してください。
【7時限目:マンション暮らしの基礎】管理規約と使用細則の違いとは?理事になったら最初に読む理由をやさしく解説


一言で整理すると

  • 理事会:考えを総会まとめる場
  • 総会:最終的に決める場

この違いを押さえておくだけで、
理事会・総会への苦手意識は少しだけ軽くなります。


理事会では主に何を話し、何を決めている?

「理事会って、具体的に何をしているの?」
という疑問に答えていきます。

日常管理に関する議題

理事会でよく話し合われるのは、
マンションの日常管理に関することです。

たとえば、

  • 共用部の点検や修繕の進め方や実行された際の報告
  • 不具合が出た設備への対応
  • 業者への見積り依頼や内容確認
  • 住民からの苦情や意見書
  • 収支報告(管理費会計、積立金会計)

住民の暮らしに直接関わることを、
一つずつ整理しながら判断しています。


住民トラブルやルール違反への対応

騒音や共用部の使い方など、
住民間のトラブルが話題になることもあります。

ここで大切なのは、
感情ではなく、ルールや仕組みに基づいて考えること。

理事会は「誰かを責める場」ではなく、
マンション全体としてどう対応するかを考える場です。

例えばよくある対応としては、
騒音や共用部の使い方であれば掲示物で周知、
改善されない場合は個別対応を取ることが多いです。
※掲示する書面は管理会社名で掲示される場合が多いですが、
内容によっては理事会名で掲示されることもあります。


総会に上げる議案の整理

実は、
理事会の大きな役割のひとつが、

**「総会に出す議案を整えること」**です。

いきなり総会で細かい話をするのではなく、
理事会で事前に整理し、
住民全体が判断しやすい形にまとめます。

ちなみによく勘違いされるのが、
総会に出す議案は「Aという議案について賛成か反対か」
という形式になるということです。
例えば、「A,B,C,のうちどれが良いか」という決議はできません。
事前に理事会で協議し、
「A,B,Cという選択肢に関して、
理事会で検討した結果、〇〇という理由でAが相応しいと判断しました。ご承認お願いいたします。」
という議案になり、
区分所有者はそれに対して賛成か反対で回答します。


総会では何を決めることができる?

次に、総会について見ていきましょう。

総会で決まる重要なこと

総会では、
マンションの将来に関わる重要事項が決まります。

代表的なものは、

  • 年間の予算・決算
  • 管理費や修繕積立金に関すること(値上げ、値下げ)
  • 理事や監事の選任
  • 修繕積立金を取り崩す工事(共用部の工事)
  • 管理規約や使用細則の改訂

お金やルールに関わる話が多いのが特徴です。


総会では決められないこともある

誤解されがちですが、
総会は「何でも決められる場」ではありません。

たとえば、

  • その場の思いつきの提案
  • 個人的な要望
  • 感情的なクレーム

こうしたものは、
総会では正式な決定事項にならないことがほとんどです。

総会は、
事前に準備された議案を、全体として判断する場
だと理解しておきましょう。

総会は区分所有法に基づいて開催が義務付けられている性質上、
・決算から総会開催までの期間
・議案の事前配布から開催までの期間
・総会成立要件
・決議要件(普通決議、特別決議)
などが決められています。

※総会について、さらに掘り下げた内容はについては改めて記事を作成したいと思います!


会議はどんな流れで進むの?

「会議」と聞くと身構えてしまいますが、
流れは意外とシンプルです。

理事会の一般的な流れ

  1. 議題の確認
  2. 管理会社からの報告
  3. 意見交換
  4. 決定事項の整理・記録 (5.管理会社より議事録の配布(後日))

難しい専門判断は、
管理会社や専門家の説明を聞きながら進めることが多いです。

ここで理事役員さん以外にお願いしたいのが「議事録を確認すること」です!
今、自分のマンションにどういう問題があるのか、
どういう状況にあるのかを把握できます。
上記を知っているだけで安心感が変わってくるはずです。

※時期によってはこれに大規模修繕工事の議題が含まれることがあり、
打ち合わせは1時間〜2時間かかることもあります。


総会の一般的な流れ

  1. 重要事項説明
    (優しくいうと、管理会社との契約内容に変更があった場合、契約前に説明する義務があります)
  2. 開会・議長選出
    (ほとんどのマンションでは理事長が選任されます)
  3. 議案の説明
    (理事長より、管理会社が指名されるので管理会社担当者
    (以下、担当者)が議案の説明をします)
  4. 質疑応答
    (質疑のほとんども理事会に代わって担当者が回答します)
  5. 採決
    (担当者が数え、理事長が可決・否決の宣言をします)
  6. 閉会

すべてを理解して発言しなければいけない、
というわけではありません。
なお、議長である理事長には管理会社から読み原稿が渡されるので
それに沿って議事進行を勤めていただくことが多いのではないでしょうか。

出席した区分所有者は、
「聞いて、納得して、判断する」
それだけで十分です。
※議案書は事前配布しているので事前にサラッと目を通しておくことをお勧めします。


理事・住民として知っておきたい考え方

全部分からなくても大丈夫

理事になったからといって、
管理や建物の専門家になる必要はありません。

  • 専門的な判断 → 管理会社・専門家
  • 方針や方向性の判断 → 管理組合(住民)

役割を分けて考えると、
気持ちがずっと楽になります。


「感情」ではなく「仕組み」で考える

マンション管理で大切なのは、
誰かの意見が強いかどうかではありません。

  • ルールはどうなっているか
  • これまでどう決めてきたか
  • 全体にとって無理がないか

仕組みで考えることで、
無用な対立を避けることができます。


よくある誤解と不安

「理事になると大変そう…」

確かに、負担がゼロではありません。
でも多くのマンションでは、

  • 任期が決まっている
  • 管理会社が実務を支えてくれる

「一人で全部やる」ことは、まずありません。


「責任を押し付けられそう…」

理事会や総会の判断は、
**個人ではなく“組織としての判断”**です。

最終的な判断はマンション全体で行います。(総会決議)

一人で責任を背負う必要はありませんので、
過度に心配しなくて大丈夫です。

一緒に、「マンションをより良くしていくにはどうすれば良いか」を考えましょう!


まとめ|仕組みを知れば、理事会・総会は怖くない

今回は、

  • 理事会と総会の違い
  • 何が決まり、何が決まらないのか
  • 住民としての関わり方

を解説しました。

仕組みを知ることで、
理事会や総会は「よく分からない場」から、
**「マンションを良くするための話し合いの場」**に変わります。

次に知っておくと、
さらに判断しやすくなるのが、

です。

このブログでは、
マンション暮らしを“分かりにくさ”から解放することを目的に、
今後もやさしく解説していきます。

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